ChatGPTについて詳しく解説します
- ChatGPTを使ってプログラミング作業を効率化したいです!
- プログラミング作業で活用できるChatGPTの使い方をたくさん教えてください
この記事では、以上の疑問にお答えします。
ChatGPTでは、指示をするだけでプログラムのコードを自動的に作成してくれます。
これは革命的なことで、すでに多くのプログラマの方々は、ChatGPTを活用しているのだろうと思います。
しかし! ChatGPTは、コード生成だけではありません。
この記事では、プログラミング作業に役立つChatGPTの活用方法をまとめました。
「こんな活用方法もあるのか!」というような、思わぬ方法を発見できると思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
合わせて読みたい
目次
- 1 【大前提】ChatGPTでも一発だけではプログラムは完成できない
- 2 【活用法①】コードを生成してもらう
- 3 【活用法②】コードのエラーを要約してもらう
- 4 【活用法③】コードで実行している内容を要約してもらう
- 5 【活用法④】ライブラリやツールのインストール方法を教えてもらう
- 6 【活用法⑤】あえてエラーが起きるようにコードをいじってもらう
- 7 【活用法⑥】リファレンスを読み込ませて理解させる
- 8 【活用法⑦】プログラムの企画立案を手伝ってもらう
- 9 【活用法⑧】コードを別の言語に変換してもらう
- 10 【活用法⑨】コードに日本語でコメントを入れてもらう
- 11 【活用法⑩】CSVをHTMLの表形式に変換してもらう
- 12 【活用法⑪】箇条書きを特定のフォーマットに変換してもらう
- 13 【活用法⑫】コードを紹介するブログ記事を作成する
- 14 【活用法⑬】スクレイピングの記述を作ってもらう
- 15 【活用法⑭】CSSの記述を作ってもらう
- 16 【活用法⑮】Excel関数を作ってもらう
- 17 【活用法⑯】プログラミングの練習問題を作ってもらう
- 18 【活用法⑰】変数や関数の一覧を表示してもらう
- 19 【活用法⑱】「やりたいこと」に最適な言語・ライブラリを提案してもらう
- 20 【活用法⑲】「やりたいこと」に最適なDBを提案してもらう
- 21 【活用法⑳】箇条書きを配列変数に入れてもらう
- 22 【活用法㉑】CSVを二次元配列に入れてもらう
- 23 【活用法㉒】特定のサービスが何の言語を作っているか調べてもらう
- 24 【活用法㉓】プログラミングのHowTo動画を要約してもらう
- 25 まとめ
著:I/O編集部
TipstourのChrome拡張記事を寄稿しました! 工学社さんより、ChatGPT×Chrome拡張機能を使ってより便利にChatGPTを活用する方法をまとめた書籍に、当ブログの記事が本書の1章に掲載されています。 |
【大前提】ChatGPTでも一発だけではプログラムは完成できない
まずはじめにお伝えしておきたいのが、ChatGPTに一発チャットを投げるだけではプログラムは完成せず、何度もチャットでやりとりが必要になるということです。
ChatGPTはコードを書くのは得意ですが、プログラム全体を作ることはできません。
基本的にはコードの作成を人が依頼して、それを人が動かして結果を見て、エラーが起きたらそれをまたChatGPTにたずねて、コードをちゃんと動く形にしていく…という作業が必要になります。
そのためには、やはりある程度のプログラミングの基本的な知識が必要になります。
そうした知識も、ChatGPTに聞けばもちろん詳しく答えてくれますが、コードを実際に動かして、結果を見てどう対応するか、どう修正するか、ということは人間が考えていく必要があります。
いわばプログラミングにおけるChatGPTはあくまでツールの1つであって、これだけで簡単にプログラミングが完全&簡単に出来るわけではない、ということですね。
注意点
つまり、業務上の機密情報や、実際のソースコードを入力してしまうと、それが原因で情報の漏洩に繋がるということです。
実際に何か問題になる可能性としては低いですが、そのようなリスクがあるということは認識しておくべきですね。
ChatGPTでは、入力した内容を学習に使わせない・履歴に残さないという設定もありますので、以下の設定も必要に応じて行ってみてください!
【活用法①】コードを生成してもらう
こちらは言わずもがな、基本中の基本です。
どのようなプログラムコードを作ってください、という指示を出すと、その通りのコードを即時作成してくれます。
指示は、ある程度具体的な内容で指示するのがBESTです。
具体的にどの言語を使う、どういう処理をする、などの指示を一緒に与えてやると、より制度の高いコードを作成してくれるようになります。
【活用法②】コードのエラーを要約してもらう
ChatGPTは、エラーが出た際の解決にも一役買ってくれます。
このようにエラーメッセージをペーストして、エラーについて質問すると、エラー内容と、その解決方法を教えてくれます。
また、修正案も提示してください。
エラーだけでもある程度は助けになりますが、エラーになっている箇所や、コード全体も一緒に入力してやると、更に詳しい解決方法や、修正の例まで出してくれます。
基本的にChatGPTは詳しく伝えればより精度の高い回答をしてくれるシステムです。
【活用法③】コードで実行している内容を要約してもらう
コード本文をそのまま入力して、そのコードの内容を要約してもらうことも出来ます。
例えばこちらは、Twitterに投稿するPythonライブラリ「Tweepy」の、Githubに公開されているコードについて、概要を求めてみたものです。
どのようなコードなのか、そして、このコードの目的などについても、推測して解説してくれています。
【活用法④】ライブラリやツールのインストール方法を教えてもらう
開発環境に新しいライブラリやツールをインストールしたいという場面もよくありますが、そうした手順も教えてくれます。
例えばこちらは、写真のEXIFを取得・変更できるExiftoolというツールを、LinuxOSにインストールする方法について聞いてみた図です。
Linuxの中でもディストリビューションによってインストールする方法が異なるので、それぞれの方法を提示してくれてます。 かしこい。
【活用法⑤】あえてエラーが起きるようにコードをいじってもらう
あえて、エラーが発生するようにコードの一部を変更してもらうことも可能です。
また、その際に出力されるエラー内容を教えてください。
すると、その通りコードの一部を変更した、エラーになってしまうコードを作成してくれます。
出力されるエラー内容を教えてください、というように一緒に依頼しておくと、出力されるエラー内容やコードも一緒に提示してくれます。
【活用法⑥】リファレンスを読み込ませて理解させる
ChatGPTは大抵のコードは生成してくれますが、最新データが2021年9月までの情報しか持っていないため、それ以降に変更された最新のAPIや、仕様などは理解していない場合があります。
そうした際にもChatGPTをうまく活用する方法として、チャット内でリファレンスを送って直接理解してもらう、という方法もあります。
[リファレンスの本文]
例えばこちらは、Google Cloud VisionのPythonリファレンスの全文をコピーして、そのまま読み込ませています。
すると、このように自動的に要約してくれました。
今入力したリファレンスの内容はChatGPTが理解してくれているので、追加で質問などをしていくと、ちゃんとそのリファレンスの内容を反映させた回答を返してくれるようになりますよ。
【活用法⑦】プログラムの企画立案を手伝ってもらう
アイデア出しや、企画を考えるのもChatGPTは得意です。
ただ漠然と企画立案してくれというのではなく、アイデアや条件、使うシステム、ターゲットなど、詳しい条件を付け加えた上で企画の提案を依頼した方が、より現実的な企画を出してきてくれます。
以下のように、まずは漠然としたアイデアを出してもらってもいいですし、更に会話を続けてアイデアやターゲットなどを決めていってもいいでしょう。
ChatGPTの利点は、こうしたブレインストーミングやアイデア出しを無限に手伝ってくれることにあります。
【活用法⑧】コードを別の言語に変換してもらう
既存のコードを別の言語のコードに変換してもらうということも可能です。
例としてPythonコードをPHPコードに変換してもらいましたが、難なくサラサラと新しいコードが出力されました。
実際にエラーなく稼働するかどうかは、実際に実行してみないとなんともですが、少なくとも、イチから手動で更新していくよりは、圧倒的に作業速度が上がるはずです。
【活用法⑨】コードに日本語でコメントを入れてもらう
コメントが入っていなくてわかりづらいコードに、自動的にコメントを入れてもらったりもできます。
逆に、「コメントを消してください」というお願いをすることも可能ですね。
【活用法⑩】CSVをHTMLの表形式に変換してもらう
CSVのデータを、HTMLのTableタグを使って表形式に変換してもらうことも可能です。
わざわざ手打ちでHTMLを書いていかなくても、ちょっとした表ならChatGPTにお願いすればサクサクやってくれます。
なお、親切なことに一緒に「CSVをHTML形式に変換するコード」も一緒に作成してくれます。
今後もCSVをHTMLに変換する作業が度々発生するのであれば、このコードを使うことも検討してみても良さそうです!
【活用法⑪】箇条書きを特定のフォーマットに変換してもらう
テキスト形式の箇条書きを、特定の法則(フォーマット)に沿って文字列を追加するなどの変換を行ってもらうことも可能です。
以下の箇条書きを、上記のルールで置き換えてください
[箇条書き]
例えばこちらは、箇条書きにHTMLタグを追加して、それぞれに自動的に番号を付与させるというフォーマットです。
すると、そのフォーマットどおりに変換してくれました。
見ていただくとわかると思いますが、このHTMLコードは、この記事自体の見出しを一括で作る作業に活用しました。
ルールは明確に、事前にしっかり指定しておく必要があります。
ルールの設定が曖昧だと、全部【活用法①】になってしまったり、タグの囲みがおかしくなってしまう場合もあります。
雑な依頼をするよりも、多少面倒でも明確・明瞭な指定をしてあげた方が、かえって省力化できます。
【活用法⑫】コードを紹介するブログ記事を作成する
ブログ記事も作成してくれます。
ブログ記事とはえ、上記の形式だとコピーできないので、HTML形式で変換・出力してください、と依頼することも可能です。
実際に使う場合は、こちらの方がいいでしょう。
ChatGPTが登場した直後に「これにブログ記事を書かせれば記事作成を自動化できるのでは?」ということで、多くの人が実際に試したものの、検索順位上位を取れないどころか、インデックスすらされないということが大半だったようです。
記事の叩き台としてChatGPTを利用するのは大いにアリですが、やはりそこから、人間の手で編集・追記・修正をしてやる必要があります。
【活用法⑬】スクレイピングの記述を作ってもらう
BeautifulSoupなどを使ってWebスクレイピングをする際に、特定のタグ内のテキストを取得して…というのを手動で書いていくのは結構面倒くさいものです。
スクレイピングの構文指定は結構面倒で、何度も実行してはトライアンドエラーを繰り返して…ということになるので、スクレイピングする先にも余計な迷惑がかかります。
ChatGPTにタグを指定して、この中のテキストを取得するコードを作ってくれ、と依頼すると、すぐさま正しい構文で返してくれるので、便利です。
内のテキストを取得するPythonコードを作成してください
例えばこちらは、「content」というクラスが設定されたDivタグの中のテキストを取り出したい時の記述について聞いています。
つまり、ブログ記事の本文となる文字を取得しようとしているわけですね。
【活用法⑭】CSSの記述を作ってもらう
同じように、HTMLのタグを指定して、その中の要素を設定するCSS記述なども作成できます。
CSSの記述も、実際にトライアンドエラーしながら何度も実行することになるので、結構めんどくさいのですよね。
ChatGPTの力を借りて、やりたいことをサクッと実行したいものです。
この中の[要素]を[数値]に設定するCSS記述を作成してください
【活用法⑮】Excel関数を作ってもらう
ChatGPTは、Excelの関数も作成できます。
例えばこのように、特定の列に特定の文字列が含まれる場合に、そのデータの数値を合計するという関数を指定してみます。
実際にはSUMIF関数を使ってこの条件式を書いていくことになるのですが、普段から使っていないと、SUMIFの書き方なんて、すぐ忘れてしまいますよね。
そうした、「時々しか使わないから忘れてしまう記述」などをサクサク思い出す用途にも、ChatGPTは使えます。
【活用法⑯】プログラミングの練習問題を作ってもらう
クイズ感覚で、プログラミング学習もすることが出来ます。
三択問題を作ってください
ここでは例として三択問題としていますが、自由入力のクイズも可能です。
【活用法⑰】変数や関数の一覧を表示してもらう
言語ごとに変数の種類や名称がことなることも多いので、特定の言語の変数の一覧を表示してもらうことも可能です。
これも、うっかり忘れてしまった時に、それらを思い出すための辞書的な目的で、ChatGPTに聞いてみる…という活用方法ですね。
以下は、Pythonの変数の種類をまとめてもらった表です。
もちろんPython以外のプログラミング言語も可能ですし、変数や関数だけじゃなく、その他のあらゆることも、こうして表形式でまとめてもらえますよ。
【活用法⑱】「やりたいこと」に最適な言語・ライブラリを提案してもらう
プログラミング言語は数多く存在しますが、それぞれ向き・不向きがあります。
Webサイトの開発に向いているものや、情報解析に向いている言語、幅広いライブラリがあるので色々な機能が実装可能な言語、などなど。
特定のサービスや処理を実装しようと思っている時に、ChatGPTに最適な言語を聞いてみることもできます。
どのような言語を使うのが良いか、提案してください
【活用法⑲】「やりたいこと」に最適なDBを提案してもらう
同様に、DB(データベース)も最適なものを提案してくれます。
DBにも色々な種類があり、比較的シンプルなものから、企業ユースの信頼性を重視したもの、大規模システムに最適化されたものなど、です。
DBは大きな利用料がかかるものも多いので、なおさら最適なものを選択する必要があります。
…ということで、こうした検討もまずはChatGPTに相談してみましょう。
【活用法⑳】箇条書きを配列変数に入れてもらう
テキスト形式の箇条書きを、配列変数に入れてもらうことも可能です。
上記の箇条書きを[言語]の配列変数に入れてください
もちろん、このような5行ぐらいのデータであれば手書きでもいいでしょうが、これが数十行、数百行となると、話は別ですよね。
少しでも手打ちの作業が面倒だな、と思ったら、ChatGPTにやってもらいましょう。
【活用法㉑】CSVを二次元配列に入れてもらう
一次元配列だけでなく、二次元配列にデータを入れてもらうことも可能です。
上記のCSVをPythonの二次元配列に入れてください
CSVファイルとしてあるのであれば、このようにChatGPTでなくても、CSVを読み込むコードを実行しても良いですが、ちょっとした行数の二次元配列をちゃちゃっと作りたい!という場合は、ChatGPTに頼むのが良さそうです。
要は、コードを書いて代入を自動化するか、ちょっとした数十行ぐらいならChatGPTにサクッと任せるか、その都度判断すればよろしいかと。
【活用法㉒】特定のサービスが何の言語を作っているか調べてもらう
一般に公開されているサービスが何の言語を使って構築されているのかを聞くことも可能だったりします。
例えばインスタグラムについて聞いてみたところ、PythonでDjangoというWebフレームワークを使って構築されているようです。
また、DBはPostgreDQLを使っているとのこと。
「Wappalyzer」という拡張機能で、これをインストールした状態で特定のページでボタンを押せば、このように情報を一発で取得してくれます。
今回のChatGPTの活用とは少し趣旨が違いますが、こちらも便利です。 ぜひどうぞ。
【活用法㉓】プログラミングのHowTo動画を要約してもらう
こちらは、現在一部有料ユーザにのみ公開されているプラグイン機能を利用したものですが、プログラミングのHowTo動画を日本語で要約させることも可能です。
ChatGPTのプラグインに「Video Insights」というものがあり、これをインストールすると、指定したURLの動画を読み込んで、要約文を作ってくれます。
この動画を日本語で要約してください
今回要約をしてもらったのはこちらの、Google Search Console APIをPythonで扱うための英語のチュートリアル動画です。
プラグインをインストールしていると、このように動画の要約文をかなり詳しく、解説してくれます。
これらは動画の説明欄からだけでなく、しっかり動画の中で喋っている内容などもチェックしているようで、かなり便利なプラグインです。
まとめ
以上、プログラマー向け・プログラミング作業に役立つChatGPTの活用方法でした。
プログラムは文章の集合体ですので、その文章を扱うことに長けたChatGPTは、かなり心強い仲間です。
この記事を書いている時点では、ネットの情報を拾ってくることができないので、その辺りでの弱みがまだありますが、ブラウジング機能もいずれ追加予定ということで、一部ユーザには公開が始まっているようですので、こちらは今後に期待かな、という感じですね!
当ブログでは、他にもChatGPTの利用方法や活用方法、自動化のアイデア・テクニックなどをご紹介していますので、あわせてぜひご覧ください!
以上、参考までに。
それでは!