Windowsについて詳しく解説します
PDF編集ソフトといえば、やはり主流となるのはAdobe社の提供する「Acrobat Pro」ですよね。
しかし、Adobe社製品は2013年ごろからクラウド化(サブスクリプション化)されて、買切りではなく月額の使用料を毎月支払っていくという方式に変わりました。
Acrobat Proについても同様で、月額これだけの利用料が必要となっています。
年額でこれだけの利用料がかかって使えるのがたったの1アプリだけと考えると、やはり高すぎますね。
月額の契約なので、使っていても使っていなくても利用料が低額でかかってしまうという点も、あまり好ましくないな、というのが正直な感想。
そんな背景がある中、Adobeに毎月利用料を支払うのがイヤで、別の買切りアプリを購入して代用する人もやはり増えています。
PDF編集の場合、ぼくは「PDFelement 6 Pro」を使っています。
買切りで永久ライセンスとして利用可能で、PDF編集に必要な機能はこのソフトにほとんど揃っています。
今回は、このソフトの機能まとめとAcrobatとの比較を中心にまとめてみました。
それではどうぞ。
目次
- PDFelement 6 Proは永久ライセンスでもAdobe DCの半年分の価格
- Standard版とPro版の価格差は4,000円、機能差を考えるとPro版の方がお得
- Office製品と同じような画面構成・使用感
- PDFのファイルを電子書籍用のEPUBファイルにも変換可能
PDFelement 6 Pro
PDFelement 6 Proシリーズの詳細、およびダウンロードはこちらへどうぞ。
PDFelement 6 Proの価格帯
PDFelement 6 ProにはSrandard版とPro版の2種類があります。
Adobe Acrobatのクラウド版を含めた3つの価格比較はこちらです。
価格だけを見ると、PDFelement 6 Proの方が圧倒的に安いです。
Acrobatは一年間使うだけで2万円以上の費用がかかり、それが次の年も継続してかかる固定費となります。
逆に買切りの永久ライセンスならば、購入して一度っきりの変動費とすることができます。
Acrobatの半年程度の費用で永久ライセンスとしてずっと利用可能なので、下記の2つに当てはまる人には、PDFelement 6 Proが必要十分なのではなかろうかと思います。
- 高度な機能を追い求めない (表のカスタムタグ付け、2つのファイルを比較など)
- 一般的なPDF文書が作成できればOK
- ソフトウェアに月額使用料を払いたくない
- 固定費を増やしたくない
PDFelement 6 Proの機能一覧
さて、PDFelement 6 Proの機能一覧はこちらです。 こちらでも、比較にAcrobatを含めました。
Standard版とPro版の違い
Standard版の制限は、主に以下の通りです。 (Pro版では以下の機能が利用可能)
- OCR(光学文字認識)機能が備えていない(スキャンしたデータをテキストデータに変換できない。)
- Word, Excel, Powerpoint、画像の形式にしか変換できない
- 複数PDFファイルを一括して他ファイル形式に変換できない
- 墨消し
- ベイツ番号の追加
OCR機能の有り無しは、機能差としてはかなり大きいように思います。
文書をスキャンしてテキストのデータに変換し、それをまた編集したい…という場合は、Pro版を必ず選択する必要があります。
その他、いくつか細かい機能が使えません。
後ほども触れますが、Standard版だとPDFから変換可能・保存可能なファイル形式にかなり限りがあります。
Standard版とPro版の買切りライセンスの価格差は4,000円ほどです。
Acrobatの代替として利用するのであれば、Standard版を選ぶよりもPro版を選んでなるべく幅広い使いかたが可能なようにしておいた方が良いんじゃないかな、と思います。
PDFelement 6 Pro 無料版の機能制限
PDFelement 6 Proはダウンロード後、そのまま起動して利用することが可能です。
しかし、無料版には以下の制限があります。
- 保存したPDFに自動的に透かしが入る
- PDF変換が最大5ページまで
- OCRスキャンしたPDFが保存不可
- バッチ処理に制限あり
文書に自動的に透かしが入ってしまうという時点で、無料版のまま業務上で使うのはほぼ無理、と考えたほうがよさそうですね。
PDFelement 6 Proを実際に使ってみた
ということで、実際に使ってみました。 起動直後の画面はこちら。
かなり、最新版のOffice製品ライクなつくりをしてますね。
印刷画面や変換の設定画面なども、かなりOfficeに似せてつくってあります。
普段、これらのファイルを使っている人なら直感的にわかりそうな雰囲気です。
こちらが実際のPDF編集画面。
画面構成や使い心地は一般的な文書作成ソフト、それこそWordに近い感じです。
ただし、段落などは自分でテキストボックスを追加し、その中で改行などを行う必要があるため、Wordとまったく同じ使用感、とまではいきませんが…。
こちらはページの一覧表示画面。
そして、墨消しやパスワード保護などのプロテクト画面。
一度墨消しで消去した部分は、復元不可となります。
入力フォームなどの追加画面。
実際に、表の中にチェックボタンなどを配置してみた図がこちらです。
入力フォームや各種ボタンなどには、Webリンクを開いたりJavaScriptを実行するなどのアクションを設定することも可能です。
PDFelement 6 Proで対応している保存形式一覧
Pro版で対応している保存形式は以下の通りです。 (赤字は「PDFelement 6 Pro」でしか対応していないファイル拡張子です)
- Excel
- Word
- PowerPoint
- JPEG
- PNG
- GIF
- TIFF
- BMP
- RTF
- TXT
- HTML
- HWP
- EPUB
PDFelement 6 Proのメリット
ということで、最後にPDFelement 6 ProをAcrobatと比較した場合のメリットとデメリットについて、まとめていきますね。
- 買切りの永久ライセンスがある
- 永久ライセンスでもAcrobatの年額ライセンスより安い
- EPUBへの変換に対応している
- HWPファイルへの変換に対応している
一番のメリットはやはり価格帯です。
上でも書いた通り、Adobe Acrobatの半年分の費用で、買切りの永久ライセンスが購入できます。
月額で毎月費用がかかるという点がやはりネックになってきますので、一回きりの購入でずっと使いたいというニーズがあるのであれば、PDFelement 6 Proのメリットが活きてきます。
また、Acrobatでは対応していない拡張子ファイルへの変換を地味にサポートしているのがメリットといえそうです。
電子書籍の拡張子であるEPUBや、韓国でよく使われる文書形式であるHWPなどへの変換は、PDFelement 6 Proのみで可能です。
ぼくは電子書籍も出版しているので、EPUBで出力できる機能はかなり役立ってますね。
ただし、Acrobatはサブスクリプション形式で常に最新版が使えるというものなので、今後対応する可能性あり。 2018年4月時点では未対応です。
PDFelement 6 Proのデメリット
- EPSの読み込み、変換に対応していない
- テキストボックスなどの位置揃えがドラッグアンドドロップだけではできない
PDFelement 6 Proは、Photoshopで利用されるEPSファイルへの保存には対応していません。
Acrobatで対応している、大抵の保存形式にはelementも対応していますが、EPSへの書き出しだけは非対応でした。
(一応、CSVファイルへの保存もNGになっていましたが、テキストファイルへの保存ができるのでこれはそれほど問題ではないはず。)
取り立てて挙げるとすれば、文字やフォームなどの位置をドラッグアンドドロップだけで自動的に揃えることができないのがデメリットです。
例えばPowerPointのように、オブジェクトをマウスで移動すると自動的に端の位置を揃えてくれるガイドラインが出てきて、自動的に位置揃えを行ってくれます。
PDFelement 6 Proの場合はガイドラインは出てくるものの、そのガイドラインやオブジェクトに沿った「自動揃え機能」がありません。
PDFelement 6 Proで位置を揃えたい場合は、複数のオブジェクトを選択してから右クリック→「配置」→「左に揃える」という操作をしてあげる必要があります。
細かいレイアウトやオブジェクト位置の変更をするのが微妙に面倒で、少々ストレスが溜まってしまうところがデメリットかもしれません。
操作位置をドラッグアンドドロップでおおまかに移動しようとした場合、オブジェクトを端っこをクリックすることで移動できますが、その選択範囲が非常にシビアなのも、微妙に気になるポイントですね…。
PDFelement 6 Proも同様にライセンスが有効である限り無料アップデートに対応していますので、順次このあたりも改善されていくものと思います。
ということで、今後の改善に期待!
まとめ
- PDFelement 6 Proは永久ライセンスでもAdobe DCの半年分の価格
- Standard版とPro版の価格差は4,000円、機能差を考えるとPro版の方がお得
- Office製品と同じような画面構成・使用感
- PDFのファイルを電子書籍用のEPUBファイルにも変換可能
以上、PDFelement 6 ProとAdobe Acrobatの比較でした。
やはり、PDF編集という作業自体のために月額1,700円も支払うほどではない…という人向けのソフトだと思います。
Office製品に構成が似ているという点でも、普段からお仕事でOffice製品を利用している人には抵抗なく使えるアプリだとも思いますしね。
以上、ご参考までに。
それでは!