VPNについて詳しく解説します
- VPNを使えば、使っている端末の位置情報が隠せるって聞いたんですが本当ですか?
- 本当に全部隠せてるの?実際のところを知りたい
- 位置情報にも複数あるらしいけど…わかりやすく解説してくれない?
この記事では、以上の疑問にお答えします。
プライバシー保護が重要となってきている現代では、位置情報バレの問題も重要です。
こうした位置情報は、誰でも追跡できるようになっているため、位置情報を隠すことはとても重要です。
一般的に、データやプライバシーの保護としてはVPNサービスが使われることが多いです。
VPNサービスを使って通信を暗号化することによって、数多くの情報流出やセキュリティの問題を回避できるので、ビジネス・プライベートにおいて利用している人は年々増加傾向にあります。
しかし! 位置情報は、VPNサービスだけでは隠せません。
意外と落とし穴なのですが、「実は位置情報は2つ」あります。
この事実を解説しているサイトやサービスが少ないので、当記事では、盲点となりやすいVPNでの位置情報の保護・隠すことについて、わかりやすく解説します。
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目次
この記事のポイント!
- 「ネットの位置情報」と「モバイルの位置情報」の2つが存在する
- ネットの位置情報はVPNサービスで簡単に隠せる
- モバイルの位置情報はGPSなので、VPNだけでは隠せない
【事実】位置情報には2つの種類がある
さて結論から言いますと、隠せる位置情報と隠せない位置情報の2つが存在します。
この2つは混同されがちですが、実はそれぞれ全く異なる位置情報です。
VPNサービスを使うことでどちらか1つは隠せていても、もう片方は無防備なまま公開しっぱなしになっていた、ということもありえるので、注意が必要です。
位置情報は2種類ある
- ネットの位置情報
- モバイルの位置情報
この2つの違いを解説していきます。
【位置情報①】ネットの位置情報
インターネットに接続する場合、デバイスには「IPアドレス」という番号が割り振られます。
このIPアドレスによって、どの国・どの街からインターネットにアクセスしているか、ということがある程度特定可能です。
しかしながら、特定できるのはこれぐらいの範囲までです。
上記の画像には新宿エリア矢印がついていますが、実際に私は新宿にはおらず、東京都内の別の場所(有明)からインターネットにアクセスしています。
このように、大まかな位置は判別できるものの、正確な位置情報まで事細かにわかるものではない、ということがわかります。
このようなネットの位置情報は、以下のページにアクセスすることで確認可能ですので、実際に自分の位置情報がどのように表示されているか、チェックしてみてください。
このネットの位置情報は比較的簡単に閲覧・特定されてしまいます。
例えば特定のホームページを見たとして、自分のIPアドレスはそのホームページのシステムのログに保存されるため、「この人はこの国・この都市からアクセスしている」ということまで判別することができてしまいます。
この情報はVPNサービスを利用すれば隠せるか
この情報は、VPNサービスを使うことで変更・隠すことが可能です。
VPNサービスとは、インターネットへ接続する場所を自由に変更出来るサービスです。
実際には日本・東京からアクセスしているものの、VPNサービスを利用することで日本・大阪からアクセスしたり、アメリカやイギリスなどからアクセスしたり、というようなことも可能です。
【位置情報②】モバイルの位置情報
もう1つ、みなさんが使っているPC・スマートフォン・タブレットなどの個別の位置情報というものがあります。
モバイル端末では、GPSという仕組みを使って、地球上の現在位置を特定しています。
これは、地球の周辺を回っている衛生からの電波をキャッチすることで、端末の現在位置を割り出すというものです。
GPSという単語は、みなさんもよく聞いたことがあるんじゃないかと思います。
このGPSによる位置情報は、かなり細かい精度で現在位置が特定できます。
具体的には、どの国・どの街・どの建物・どの場所にいるのかというレベルまで、位置を特定することができます。
例えば、こちらは東京・有明のビッグサイトでGoogleマップを開いて、位置情報を確認している画面です。
このベンチに座っている状態での現在位置ですが、マップを拡大していくとかなり詳細な場所まで特定されることがわかります。
つまり、モバイルの位置情報がバレると、現在位置がほぼ特定されると言ってよいでしょう。
そのため、位置情報を隠すなら、ネットの位置情報よりも、モバイルの位置情報に気を遣う必要があります。
こちらの方がかなり正確に位置を記録・特定されるためですね。
この情報はVPNサービスを利用すれば隠せるか
この情報は、VPNサービスだけでは隠すことはできません。
VPNはあくまでネット上の接続場所を変更するためのものです。
例えばVPNで海外からアクセスしていたとしても、モバイル端末側のGPSは現在位置の情報を正確に記録しています。
対策としては、利用している端末のOS上で、現在の位置情報をオフにする方法があります。
どうしても位置情報を特定されたくない、という場合は位置情報設定をオフにするという対応策が可能です。
…しかし、現在のアプリなどでは位置情報をオンにしておかないとうまく動作しなかったり、提供できるサービスが限られたりするものも多く、完全に位置情報をオフにして生活しようとすると、それはそれで不便だったりもします。
そのため、「不必要な位置情報はオフにする」「どのアプリの位置情報がオンになっているかをしっかり把握しておくこと」が重要だと言えますね。
【方法】「ネットの位置情報」はVPNで隠せる
ここまで2つの位置情報について解説しました。
対策としてまとめると、以下の通りです。
2つの位置情報の隠し方
- ①ネットの位置情報:VPNサービスを使って隠す
- ②モバイルの位置情報:端末の設定を変更して位置情報をオフにする
②のモバイルの位置情報の設定変更方法については、使っている端末やOSによって操作方法が違うので、ここでは割愛します。
①のネットの位置情報については、以下の作業を行うことでパソコン・スマートフォン・タブレット、どのような端末でも一発で位置情報を隠すことが可能となりますよ。
- VPNサービスに契約する
- VPNアプリをインストール
- 好きな場所(国)のサーバに接続する
- ネットの位置情報が変わる(現在の接続場所が隠せる)
オススメのVPNサービス
当ブログでは、有料VPNサービスの中で「NordVPN」をオススメしています。
NordVPNは元々、北欧発のサービスです。
海外のネット利用で個人のプライバシーやデータを守ったり、監視の強い国で安全に通信していくことを目的に、様々な仕組みを多く導入しています。
NordVPNは国内利用者も増加中
このNordVPN、日本国内でも最近、急激に評判となっており、海外赴任・海外出張での利用も含めてユーザ数が増加傾向にあります。
こちらは、それぞれのVPNサービスの、日本国内での過去5年間の検索数の推移を比較してみたものです。
グラフの青色の線が、NordVPNが検索された回数を示しています。
2021年頃までは他の主要VPNサービスと大きな差はなかったものが、ここ1〜2年で急激に検索される頻度が増え、利用者が増えているということがわかります。
NordVPNは現在、日本人に最も選択されているVPNサービスです。
NordVPNの特徴、およびサービス内容も以下の通り、まとめておきますね。
- 59カ国のVPNサーバに接続可能
- 全世界、5419台のサーバを配備
- Windows、Mac、Linux、iPhone、Androidなど、多種多様なOSに対応
- Chrome、Edge、Firefoxなどのブラウザ用拡張機能も提供
- 1アカウントで6端末まで利用可能
NordVPNのオプションや、技術的な特性についてもまとめました。
このように、技術的にも最高水準の安全基準でインターネットが利用できるようになっています。
- AES 256bitの暗号化を使用
- 「IKEv2/IPsec」「OpenVPN」「NordLynx」の3種類のVPNプロトコルに対応
- ノーログポリシー (通信・接続履歴などを記録しない)
- キルスイッチ機能 (VPNサーバと接続が切れた場合にNWを自動停止する)
- 固定IPが取得可能
- VPN利用を特定困難にする「難読化サーバ」が利用可能
- 世界最高水準の匿名性で通信する「Onion Over VPN」が利用可能
- コマンドラインからのVPN接続の制御
まとめ
以上、2つの位置情報についての解説でした。
この記事のポイント!
- 「ネットの位置情報」と「モバイルの位置情報」の2つが存在する
- ネットの位置情報はVPNサービスで簡単に隠せる
- モバイルの位置情報はGPSなので、VPNだけでは隠せない
「VPNサービスを使っているからプライバシー保護は完璧だ!」
…と思ってしまうと意外と盲点で、実は漏れっぱなしとなっている情報も存在するので、注意が必要です。
あらためて、VPNで隠せる情報についても、以下の通りまとめておきますね。
モバイルの位置情報については別の注意が必要ですが、VPNサービスによって多くの脅威を回避できるのは間違いありません。
月額数百円でネット上の脅威のほとんどが回避できるなら、これは必要経費だと、ぼくは思います。
以上、ご参考までに。
それでは!