VPNについて詳しく解説します
- WiFiとVPNの違いについて教えてほしい
- それぞれの使い分け・目的の違いなどを初心者にもわかりやすく解説してください!
この記事では、以上の疑問にお答えします。
WiFiとVPNという単語は、皆さんも何度か聞いたことがあると思います。
特に、WiFiなら日常的に接続して使っているよ、という方も少なくないでしょう。
でも、これらの違いについてあまり詳しくない・よくわかっていない、という方もいるかもしれません。
WiFiとVPNの2つは、それぞれ全く違う機能なのですが、「VPN WiFi 違い」というキーワードで検索する方もしばしばいらっしゃるようです。
ということで、今回は改めて、このWiFiとVPNの違いについて初心者の方にもわかりやすく図解付きで解説します。
ご参考までに、それではどうぞ!
- 前職はインフラエンジニアのWebライター
- プライベート・仕事の両方で毎日VPNを利用
- VPN利用歴4年 (メイン使用はNordVPN)
- 国内外でVPNを活用しながらSEOコンサルやライティングを行う
目次
この記事のポイント!
- WiFiはワイヤレスでネット接続するための機能
- VPNは通信を暗号化してセキュリティを高めるための機能
- この2つを同時利用することで、安全にネットができるようになる
【概要】WiFiとVPNの違いを超ざっくり解説
ということで、WiFiとVPNの違いについて、超ざっくりとまとめたのがこちらです。
- WiFi:PCやスマホをワイヤレスでインターネットに接続するための機能
- VPN:PCやスマホの通信を暗号化して、盗聴や監視から守るための機能
どちらも「WiFiにつなげる」「VPNにつなげる」という言葉を使いますが、その方式も目的もまったくの別物の機能です。
シンプルに両者をまとめると、WiFiはワイヤレスで通信するためのもの、VPNはセキュリティを高めるためのもの、ということになります。
【解説①】WiFiとは
WiFiは無線通信の技術の1つで、無線LANとも呼ばれます。
この無線LANに接続することで、パソコンやスマートフォンなどはインターネットに接続することができます。
実際にはワイヤレスルータと呼ばれるネットワークの機器から発信される電波を受信して、インターネットに接続することになります。
ノートパソコンやスマートフォンが一般的になった今だとあまり想像できないかもしれませんが、もともとパソコンは有線でルータまでケーブルをつながないと、インターネットに接続することは出来ませんでした。
有線で接続しないといけないというのはとても不便です。
家の中でネットをするのにも、常にケーブルを接続しておかないといけないので、自由に移動もできませんよね。
カフェにコーヒーを飲みに行って、そこでインターネットしようと思った時に、LANケーブルをつないでルータまで有線で接続するという絵を想像してみてください。
とんでもなく、不便ですよね。(笑)
自宅やお店の中で、思い思いの席や場所で自由にネットに接続できるのは、WiFiという技術のおかげなのですね。
「WiFiにつなげる」とは
一般に言われる「WiFiにつなげる」とは、パソコンやスマートフォン、ゲーム機などをこのWiFiにワイヤレス接続して、インターネット接続することを指します。
こうしたWiFiは自宅だけでなく、会社、カフェ、ホテルなどでもフリーWiFiとして自由に接続可能なように公開されています。
企業で働く人や、カフェ・ホテルの利用者は、その場所に訪れたらWiFi経由でワイヤレスルータに接続して、そこからインターネットに接続することができます。
こうした所からも「WiFiをつなげる=ネットにつなげる」という意味合いで使われることが多いのですね。
【解説②】VPNとは
VPNは、インターネットでの通信を暗号化することでセキュリティを高めるための技術です。
通常、皆さんのパソコンやスマートフォンでインターネットに接続する場合、基本的に通信は暗号化されていません。
この状態では、悪意のあるハッカーによってハッキングされ、個人情報や機密データなどを盗まれてしまう可能性があります。
そうした情報から、自分の通信を守るために使われるのが、VPN技術です。
VPN通信というのは、イメージとしてはトンネルを想像するとわかりやすいです。
インターネット上に、トンネル状に保護された通信を引くことで、外部から盗聴することが出来ないようにすることが出来る、というのがVPN通信のイメージです。
具体的には、皆さんのデバイスから、VPNサービスが提供するVPNサーバとの間を暗号化して、その間のにトンネルを作る、という動きになります。
「VPNにつなげる」とは
一般に「VPNにつなげる」というと、VPNサーバに接続して、通信を暗号化することを指します。
VPNにつないでいると、例えば、以下の情報やデータを盗聴から守ることができます。
VPN接続で守られる情報
- IPアドレス
- 位置情報
- 検索履歴・閲覧履歴
- 入力したパスワード
- 送信したデータの内容
- 個人情報
こうした情報が漏れてしまうと、個人情報やプライバシーが覗き見られてしまったり、業務上のデータそのものを盗まれてしまったり、といった情報流出のリスクがあるわけですね。
プライバシーを重視する人や、業務をオンラインで行う人は、セキュリティを高めるためにVPNにつなげる必要がある、という図式です。
VPNサーバに接続すると、国内・海外を含む別の地域からネットに接続できるため、以下のようなことをすることが可能です。
- 日本国内から視聴できない動画・サービスを利用する
- 海外滞在時に、海外から視聴できない動画・サービスを利用する
【比較】WiFiとVPNの比較表
ということで、WiFiとVPNの違いについて、比較表を作成してみました。
ここまでにお話した内容をまとめていますので、両者がどのように違うものなのか、ここで掴んでいただければと思います。
WiFi | VPN | |
---|---|---|
目的 | ワイヤレスで接続して インターネットに 接続するための機能 | 通信を暗号化して セキュリティを 高めるための機能 |
技術 | ルータの無線LANに 接続することでネット接続する | ネット上の通信を暗号化して、 外部から解読できなくさせる |
必要な機器 | ワイヤレスルータが必要 | 物理的な機器は必要なし |
接続場所 | ワイヤレスルータから 数十メートルの範囲内 | 場所はどこでもOK |
通信の セキュリティ | 無防備 (悪意ある人間が 盗聴可能) | 高い (暗号化されているので 高セキュリティ) |
サービスの 加入 | 不要 | 必要 |
通信速度 | 障害物があると少し遅くなる | 暗号化するため少し遅くなる |
費用 | WiFiの利用は無料が一般的 (一部施設では 有料の場合も) | 有料のサービスが一般的 (無料サービスは セキュリティに難あり) |
両方の併用 | OK (フリーWiFiでの セキュリティが高まる) | OK (場所を気にすることなく ネットできる) |
利用の メリット | 携帯キャリアのデータ容量を使わずに インターネットに接続可能 | インターネット接続時の 盗聴を防ぐことができる |
【解説③】WiFiとVPNを組み合わせて使うことのメリット
これまでご説明してきた通り、WiFiとVPNは目的も技術もまったく違うもの同士です。
ただ、インターネットを使う上で、WiFiとVPNを両方組み合わせることは非常に良くあります。
また、この2つを組み合わせて使うことが、一般的に推奨されています。
WiFi+VPNを同時利用する場合のメリット
その危険性から身を守るために、VPNに接続しながらWiFiに接続し、公共のWiFiでインターネットをする際の安全を確保することができる。
最も多いのは、やはり公共のフリーWiFiを使う際のリスクを回避するためにVPNを使うというパターンですね。
実はネットカフェやホテルなどのフリーWiFiの場合、経営している店舗側は、実は以下のようなことができてしまいます。
- 通信のログ、アクセス履歴の取得 (どのサイトを見たかなど)
- 入力したログイン情報やクレカの情報など、個人情報を抜き取ること
- 通信そのもののパケットの解析
- 解析したデータから、個人情報や入力した内容を抜き取ること
多くの善良な店舗は不正行為をするものだとは思いませんが、中には悪意を持ってデータを奪おうとするような怪しい店舗や業者もいるかもしれません。
皆さんが知らないうちに個人情報やプライバシー情報、そしてデータやファイルなどが盗まれ、それらが「ダークウェブ」と呼ばれる闇サイトで不正に売買されていた…なんてことも、実際に起きています。
こうした被害から身を守るためにも、フリーWiFiを使ううえではVPN接続での暗号化が必要なのですね。
【手順】VPN接続してセキュリティを高めるには
さて、今回ご紹介したVPNサービスですが、基本的には有料サービスを使うことをオススメします。
VPNサービスには無料と有料のものがありますが、無料サービスはセキュリティ上問題があり、VPN接続時の個人情報やデータを盗んでいるとされるものも少なくありません。
中には、そもそも暗号化すらされいないという酷いサービスも存在しているようです。
無料VPNの実態について、このような調査結果もあります。
- 無料VPNの67%が、通信履歴を追跡している
- 無料VPNの84%が、実際には適切に通信が暗号化されていない
- 無料VPNサービスそのものがマルウェアに感染している可能性がある
- 無料VPNの中には、許可なく別のサイトに誘導するものあった
そもそもがセキュリティを向上するためのVPN接続なのに、そのサービス元から個人情報を盗まれてしまうのは本末転倒ですよね。
費用はかかりますが、VPNサービスは有料のものを選んで使うのが基本です。
NordVPNは元々、北欧発のサービスです。
海外のネット利用で個人のプライバシーやデータを守ったり、監視の強い国で安全に通信していくことを目的に、様々な仕組みを多く導入しています。
NordVPNは国内利用者も増加中
このNordVPN、日本国内でも最近、急激に評判となっており、海外赴任・海外出張での利用も含めてユーザ数が増加傾向にあります。
こちらは、それぞれのVPNサービスの、日本国内での過去5年間の検索数の推移を比較してみたものです。
グラフの青色の線が、NordVPNが検索された回数を示しています。
2021年頃までは他の主要VPNサービスと大きな差はなかったものが、ここ1〜2年で急激に検索される頻度が増え、利用者が増えているということがわかります。
NordVPNは現在、日本人に最も選択されているVPNサービスです。
NordVPNの特徴、およびサービス内容も以下の通り、まとめておきますね。
- 59カ国のVPNサーバに接続可能
- 全世界、5419台のサーバを配備
- Windows、Mac、Linux、iPhone、Androidなど、多種多様なOSに対応
- Chrome、Edge、Firefoxなどのブラウザ用拡張機能も提供
- 1アカウントで6端末まで利用可能
NordVPNのオプションや、技術的な特性についてもまとめました。
このように、技術的にも最高水準の安全基準でインターネットが利用できるようになっています。
- AES 256bitの暗号化を使用
- 「IKEv2/IPsec」「OpenVPN」「NordLynx」の3種類のVPNプロトコルに対応
- ノーログポリシー (通信・接続履歴などを記録しない)
- キルスイッチ機能 (VPNサーバと接続が切れた場合にNWを自動停止する)
- 固定IPが取得可能
- VPN利用を特定困難にする「難読化サーバ」が利用可能
- 世界最高水準の匿名性で通信する「Onion Over VPN」が利用可能
- コマンドラインからのVPN接続の制御
まとめ
以上、WiFiとVPNの違いについて、でした。
この記事のポイント!
- WiFiはワイヤレスでネット接続するための機能
- VPNは通信を暗号化してセキュリティを高めるための機能
- この2つを同時利用することで、安全にネットができるようになる
それぞれ全く違う機能・まったく違う仕組みのものですが、この2つを組み合わせることで、便利に、そして安全にインターネットができるようになるということですね。
近年はこうしたプライバシーの侵害やデータの盗難が社会問題化してきていますので、以下に当てはまる方は、VPNサービスの利用を検討してみてください。
- プライバシーや個人情報を流出させたくない人
- 業務上、重要なデータやファイルを扱う人
- ネットカフェやホテルのWiFiを利用する人
以上、ご参考までに!
それでは!