ChatGPTについて詳しく解説します
【速報】AI判定ツールが公開停止
現在、このツールにアクセスしても以下のようにPage Not Foundと表示されるようになっています。
当ブログでは、代替となるツールを探していますので、また何かご紹介できるツールやサービスがあれば、ご紹介する予定です。
- 大学の論文やレポート、読書感想文などが、AIで生成されたものかどうかを確認したい
- 入力した文章がAI生成なのかどうかを判断・判定する方法はある?
- あるなら、その使い方をわかりやすく教えて欲しい!
- 多少文言を修正していても、ただしくAI判断されるのかどうかも知りたい
この記事では、以上の疑問にお答えします。
ChatGPTがTVのニュースなどでも大きく取り上げられるようになりました。
非常に便利なツールですが、当然のことながら、革命的すぎるツールには、弊害やリスクなども指摘されるようになってきます。
その1つが「論文やレポート、報告書などをすべてAI任せにしてしまう」という問題ですね。
個人的には、執筆の作業の一部を自動化・省力化するのはおおいにアリだと思っているのですが、内容の真偽を確認せずにそのまま投稿してしまう、というのは少々考えものです。
文章を受け取る側・評価する側としては今後、その文章がAI生成されたものなのかどうかを確認する術が必要になってきます。
この記事では、入力した文章をAIが生成したものか、人間が書いたものかを判断する方法についてまとめています。
AIが生成した文章を人間の手で少し編集・修正した場合にも、正しくAI生成かどうか判断されるのかという点についても、いくつかのパターンで検証していますので、ぜひご覧ください。
目次
この記事のポイント!
- ChatGPTの提供する公式ツールでAI判断が可能
- 多少文章を修正しても無意味、高確率で判断される
- ただし1割ほどの確率で誤判断の可能性も
著:I/O編集部
TipstourのChrome拡張記事を寄稿しました! 工学社さんより、ChatGPT×Chrome拡張機能を使ってより便利にChatGPTを活用する方法をまとめた書籍に、当ブログの記事が本書の1章に掲載されています。 |
【手順】指定した文章がAIが生成したものかを判断する方法
指定した文章がAI生成なのかどうかを判断することは可能です。
そのためのツールを、ChatGPTを運営するOpenAI社が公式に提供しています。
「AI classifier」(AI分類器)というツールで、ChatGPTを含め、あらゆるAIが生成した文章を学習し、入力した文章がAIによって作られたものなのかを確認・判断できるというツールです。
このサービスでは、指定した文章を以下の5段階の形式で判断します。
- very unlikely:AI生成の可能性が非常に低い
- unlikely:AI生成の可能性が低い
- unclear if it is:不明 (断定できない)
- possibly:AI生成の可能性がある
- likely:AI生成の可能性が高い
(下に行くにつれてAI生成の可能性が高い)
もし、提出されてきた論文やレポートの文章をこのツールに入力してみて、「likely」という判断が出た場合、その文章はChatGPTなどのAI生成機能を使って作成、それをコピペしてきた可能性が高と判断できます。
ChatGPTでもそうですが、そうした外部に漏らしてはいけない内容を、生成系AIに入力するのは危険な行為です。
【手順】実際に文章を判断する方法
ということで、その判断ツールの具体的な利用方法について解説します。
まずは、以下のページにアクセスしましょう。
先ほど紹介したこのドギツい配色のページが表示されるので、まずは下にスクロールしていきます。
少し下にスクロールしていくとこのような画面が出てくるので、ここの「Try the classifier」をクリックします。
OpenAI(ChatGPT)のアカウントでのログインを求められます。
すでにアカウントを作っている方は「Log in」をクリックします。
ログインが完了すると、このような画面が表示されます。
画面下部にテキストの入力スペースがあるので、ここに確認したい文章を入力、もしくはペーストしましょう。
入力したら「Submit」を押すと、すぐにAI判断が始まります。
判断ツールの注意点
ちなみに、このツールは以下のように説明されています。(本文から多少意訳しています)
AIによって生成されたすべての文章を確実に検出することは不可能ですが、優れた判断ツールを使えば、「AI生成の文章を人間が書いたという誤った主張」を覆す材料となります。
私達の判断ツールは完全に信頼できるわけではありません。
これまでの実験では9%の確率で、AIが生成した文章を「人間が書いた」という誤判断が発生しています。
このように、1割の確率で誤判断をする可能性があり、このツールの判断が確実なものではないということに注意が必要です。
このツールを使って、提出された文章を診断した際に「AI生成の可能性が高い」または「AI生成の可能性が低い」と出た場合でも、それを鵜呑みにして全ての判断を行うのは危険だ、ということです。
例えば、生徒が提出してきたレポートがAI生成の可能性が高いと判断されたからといって、それだけで否定したり罰則を与えたりするのはやめたほうが無難です。
現段階ではあくまで、判断材料の1つとして使うことを推奨します。
1000文字程度の文章よりも、5000文字、1万文字の文章をまとめて診断するほうが、文章全体的に診断できるようになり、判断の精度も上がるということですね。
もし提出された文章を診断するのであれば、可能な限り多い文字数、文章量を入力するのが良いでしょう。
【実験①】ChatGPTが生成した論文を判断してみた
ということで、いくつか実験をしてみました。
ChatGPTに「AIを活用した業務自動化と、それによって企業がどのような恩恵を受けるのか」というテーマで、短い論文を作ってもらいました。
内容としてはこんな感じです。 文字数としては1164文字ほど。
人工知能(AI)技術は、近年急速に進化し、ビジネス分野でも幅広く活用されるようになってきています。その中でも、業務自動化は、効率的なビジネスプロセスを確立するために欠かせない重要な技術の一つです。本論文では、AIを活用した業務自動化のメリットについて、その恩恵を具体的に述べます。
業務自動化とは
業務自動化とは、人間が行っているルーチンワークを機械化することです。具体的には、データ入力、ファイル整理、注文処理、カスタマーサポート、人事管理など、様々な業務を自動化することができます。AI技術を活用することで、より高度な業務も自動化できるようになっています。
業務自動化のメリット
業務自動化によって企業が受ける恩恵は多岐にわたります。以下に、そのメリットを具体的に説明します。
コスト削減
業務自動化によって、人手を削減することができます。例えば、データ入力や注文処理など、単純作業を自動化することで、従業員の負担を減らすことができます。また、人事管理などの業務も自動化することで、従業員の人件費を削減することができます。
生産性向上
業務自動化によって、生産性が向上します。自動化された業務は、常に一定の速度で処理されるため、人間のミスや遅延がなくなります。その結果、業務の効率が向上し、生産性が向上します。
品質向上
業務自動化によって、品質が向上します。自動化された業務は、常に一定の品質で処理されるため、人間のミスがなくなります。その結果、品質が向上します。
データ精度向上
業務自動化によって、データの精度が向上します。自動化された業務は、常に一定の精度で処理されるため、人間のミスがなくなります。その結果、データの精度が向上します。データの精度が向上することで、正確なビジネス分析が可能になり、企業の意思決定の質が向上します。
迅速な対応
業務自動化によって、迅速な対応が可能になります。例えば、カスタマーサポートを自動化することで、24時間体制での対応が可能になります。また、注文処理を自動化することで、迅速な配送が可能になります。その結果、顧客満足度が向上し、競争力が強化されます。
人間の創造性を引き出す
業務自動化によって、単純作業を自動化することで、従業員の時間を解放することができます。その結果、従業員はより創造的な業務に取り組むことができ、企業のイノベーションを促進することができます。
結論
以上のように、AIを活用した業務自動化によって、企業はコスト削減、生産性向上、品質向上、データ精度向上、迅速な対応、人間の創造性を引き出すといった恩恵を受けることができます。今後もAI技術の発展に伴い、業務自動化の分野はますます進化していくことが予想されます。企業はこれらの技術を積極的に活用し、競争力を強化することが求められます。
この内容を、判断ツールにかけてみたところ、このような結果が出てきました。
「The classifier considers the text to be likely AI-generated.」
つまりこの文章は、「AI生成の可能性が高い」という判断結果です。
実際にテストとしてChatGPT自体で生成した文章ですので、問題なく判断されているようですね。
上でもご紹介したとおり、こうした判断ツールは、文章が長くなればなるほど判断の精度が上がりますが、逆に言えば、短い文章でAI判断をするのは非常に難しくなるということでもあります。
そんなわけで、このツールに短い文章を入れると、このように、1000文字以上入力してください、という形でエラーが返ってくるようになっています。
【実験②】ChatGPTが生成した論文の言い回しを一部修正して判断してみた
では、ChatGPTで生成した文章を一部、人間の手で修正した場合はどうなるでしょう?
生成された文章の語尾や単語を少し書き換える程度で「人間が書いた」と判断されるようでは、この判断ツールは役に立たないので、そのあたりが問題ないかどうか、ちゃんと確認しておく必要がありますね。
…ということで、論文の趣旨や結論が変わらない程度で、以下のような修正・改変を行いました。
- いくつかの文言を追加
- いくつかの文言を削除 (なくても意味が通る単語のみ削除)
- 「など」の表記を「等」に変更
- 適度に改行を入れる
- カタカナ英語を日本語に変更 (イノベーション→革新)
さて、その修正後の文章の判断結果は以下の通り。
結果は変わらず、「AI生成の可能性が高い」と表示されました。
多少文言を変えたぐらいでは、AI生成であることを隠すことは出来ないようです。
【実験③】ChatGPTが生成した論文の文体を変更したものを判断してみた
ChatGPTの生成する文章は「ですます調」ですが、これを「である調」に変換してみた場合はどうでしょう?
つまり、論文の文体を変えてみた場合に、AI判断はどうなるかも少し実験してみます。
結果はこうなりました。
ここでも「likely」と表示され「AI生成の可能性が高い」との結果が表示されました。
やはりAI生成したものはいくらか手を加えたり、更に変換したとしても、かなりの高確率で正確に判断されるようです。
【実験④】当ブログの記事を判断してみた
最後に念のため、実際に人間が書いた文章も入れてみて、ちゃんとAI生成ではないと判断してくれるかどうかを見てみたいと思います。
ここではぼく自身が書いた、このブログ記事の文章そのものを入力してみて、判断ツールにかけてみようと思います。
今回の判断で利用したブログ記事はこちらです。
以下の記事の文章をそのままコピーして、判断を実行しています。
その結果がこちら。
今までの判断と変わって「very unlikely」と表示されました。
つまり「AI生成の可能性が非常に低い」と判断されたということですね。
実際、この記事の文章はぼく自身がすべて手動で書いたものですので、これは正しい出力結果です。
(AI判断されなくてよかった…笑)
まとめ
以上、文章をAIが生成したものか判断する具体的な方法でした。
この記事のポイント!
- ChatGPTの提供する公式ツールでAI判断が可能
- 多少文章を修正しても無意味、高確率で判断される
- ただし1割ほどの確率で誤判断の可能性も
記事内でも書いていますが、100%確実に判断できるわけではありません。
現段階ではあくまで、判断基準の1つとして考慮するぐらいに留めておいた方が良さそうです。
とはいえ今後、こうしたAI生成かどうかの判定の必要性は確実に高まってくるので、より精度の高い、確実な判断ツールが登場してくるものと思われます。
そうしたツールが一般に公開されたら、当ブログ、Tipstour(チップスツアー)でも紹介したいと思いますので、ぜひ他の記事も含めて、チェック&お気に入りに入れていただければ幸いです!
以上、ご参考までに。
それでは!