【読みました】ジョジョはこうして描かれたッ! 「荒木飛呂彦の漫画術」で全てのものづくりの王道が学べる


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「企業秘密を公にするのですから、僕にとっては、正直、不利益な本なのです」

はいこんにちわ。 来年ワーホリでニュージーランドに行くために8月末で仕事を辞める予定のやまぶきです。

荒木先生と岸辺露伴が抱き合っているという、ある意味でかなり目立つオビが印象的なこの書籍。

実はこの方、「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」といったような映画評論の書籍シリーズなんかを過去に書いていたようで、今回ついに満を持して自身の漫画術を公開するに至ったというもの。

そういうわけで読んでみました。 すると、これがただの漫画のハウツー本の枠では収まらない、全ての製作物の王道について通じるような考え方が書かれている内容でした。

別に漫画を書こうと思っている人でなくても、何か「ものづくりの趣味」を持っているような人にはけっこう参考になる、かも。

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荒木飛呂彦の漫画術

全く人気が衰えることなく長期連載が続く『ジョジョの奇妙な冒険』の作者、荒木飛呂彦。

「漫画は最強の『総合芸術』」と言い切る彼が、これまで明かすことの無かった漫画の描き方、その秘密を、作品を題材にしながら披瀝する!

絵を描く際に必要な「美の黄金比」やキャラクター造型に必須の「身上調査書」、ヘミングウェイに学んだストーリー作りなど、具体的な方法論からその漫画術を明らかに!

本書は、現役の漫画家である著者が自ら手の内を明かす、最初で最後の本である。

2015年5月現在は、Kindle書籍の取扱いはないみたいです。 でもその他の荒木先生の書籍類は順々にKindle化されているようなので、そのうち発売されるかも。

 

読んでいて新鮮だったのは、実はジョジョ自体も、それ以前の作品も含めて、緻密に計算づくで描かれているのだということ。

直感と超感覚によって描いているものだと思いきや、実は「どんな風にページを構成したら読み飛ばされないのか」「どんなタイトルなら読者の興味を惹くか」「キャラクターの設定はプロフィールまで細かく設定しておく」といった細かい考えのもとに基づいているという。

まるでジョジョの舞台裏を読んでいるかのような面白さ。 荒木作品のファンでなくてもなかなか面白いし、ファンにとっては更に面白いと文句なく感じられるでしょう。

目次

  • 【目次】
  • はじめに
  • 第一章 導入の描き方
  • 第二章 押さえておきたい漫画の「基本四大構造」
  • 第三章 キャラクターの作り方
  • 第四章 ストーリーの作り方
  • 第五章 絵がすべてを表現する
  • 第六章 漫画の「世界観」とは何か
  • 第七章 全ての要素は「テーマ」につながる
  • 実践編その1 漫画が出来るまで
  • 実践編その2 短編の描き方
  • おわりに

荒木作品の舞台裏

荒木作品のファン的にやっぱり興味深いのは、今までの荒木作品の舞台裏が明かされている部分のハズ。

ざっと挙げると、こんな感じの舞台裏が明かされてます。

  • 魔少年BTの表紙に込められた狙い
  • バオー来訪者の失敗
  • デビュー作  武装ポーカーの練りに練られた戦略
  • ジョジョリオン第一話の打ち合わせノート
  • 岸部露伴の短編の描き方

過去作のページを見ながら、荒木飛呂彦がどのような考えをもってコマ割りや絵、セリフを考えていたのか。 これは非常に読み応えがあって、正直読んでて楽しすぎる。

最後のふたつはかなり具体的に解説がなされてます。 少年ジャンプにも掲載された読切「岸辺露伴は動かない 富豪村」の解説は特に詳しく載ってます。

編集者との打ち合わせから、劇中で出てくる「マナーの戦い」のリアリティのについてまで。 (この読切は僕もけっこう気に入ってるエピソードだった。)

ちなみに露伴先生の髪型、あれは実はヘアバンドだったということがひっそりと明かされてます。  あれ、髪の一部じゃあなかったのか…!

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鉄則:ヒット作を分析する習慣をつくる

全てを事細かくピックアップして紹介するのはさすがにはばかられるので、特に気に入った鉄則をいくつかピックアップしようと思う。

ここでは具体例に「孤独のグルメ」を上げて、何故この漫画がヒットしたのか? を漫画の基本四大構成「キャラクター」「ストーリー」「世界観」「テーマ」にそって分析しています。

 

「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」を読んでいても思ったのだけど、きっと荒木先生はその作品の何が人を惹きつけるのかを、意識的に考えながら見るクセが付いているのだと思う。

「いかにして人を惹きつけるかということを考える」というのは、ものづくりをする人々にとってはとても重要なポイントであることは間違いないでしょう。 僕もブログ文章を書く人間なのだから、意識的に他の人のブログの書き方を観察していかないとな。

鉄則:すべての要素は「テーマ」につながる

「テーマ」とはつまり、作者の物の考え方であり、自分がどう生きるべきか、ということです。 それを作品の根本に据えて、ぐらつかせないように心がけます。

(中略)

もしサッカーマンガを描いていたとして、本当はサッカーをやっている少年たちの友情を描こうと思っていたのに、思ったほど人気が出ないとします。

この時、編集部から「今の流行りはサッカーの微妙な戦法を描き込む路線だから、そっちで作っていこう」と言われて、「友情を描く」という部分がぐらつくと、きっと作品は破綻してしまうでしょう。

そうなると、もう本当に迷ってしまって、どうしたらいいのかわからなくなり、抜け出せなくなってしまいます。

その作品のテーマはぐらつかせない。 ひとつの芯を持って漫画を描くべし。 と、ここでは述べています。

ここで語られていることは、あくまで漫画に限らず、作劇全般に、更にはものづくり全般に通じるものがあるようにも考えられますね。

例えば映画もそうだし、小説も当然「テーマ」がぐらついたらひとつの作品としては破綻して上手く立ち行かなくなっていくでしょう。

これはある意味でブログにも通じるところがある気がしてます。 「売れるからそのテーマを選ぶのは間違いだ」という内容の章もあるのだけど、これなんかまさしくブログを書くことそのもののようにも思えるし。

 

上記はこの書籍で語られている方法論のほんの一例だけども、この本にはすべてのものづくりに通じることが書かれてます。

オビの裏には、こんなことも書かれてました。

僕自身は、「『ジョジョ』は王道漫画だ」という自信を持って描き続けました。

一見異色に思えても、『ジョジョ』のどういうところが、なぜ王道なのか、これから具体例を挙げながら解説していきたいと思います。

この本で語られている方法論、ジョジョ的に言えば「漫画を描くうえでの黄金比」は、ものづくり全てに通じる王道と考えられるのかもしれない。

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